アーティスティックな太陽光発電
現在の技術水準、または近い将来期待される範囲で適当な議論をせざるをえず、今までも何度か右記の評価軸のうえで各オプションを体系的に整理することが要請されながら、現実にはごく限られた既知の知見や、時に恣意的な実験結果などから偏った議論がなされてきたことは否定できなぃ。
経済性も、前述のように現在のエネルギー資源供給を前提とした場合と将来の変化を考えた場合では結論が相当変わることになるが、より物理的特性であるA、B項は超長期的な視点で対応策を考えるときにはきわめて重要である。
このうち、Aに関わるエネルギーコストは特にCO2削減の場合には重要であって、この改善は対応策オプションの必要条件ともいえる。
これは別の視点でいえば、エネルギーバランス、あるいはエネルギーベイパックタイム(EPT)の考え方で、経済勘定に左右される経済性とは別途に考えることが多い。
なお評価指標で判断する際、上述のように地域条件、所得水準などによって効率、ポテンシャル、場合によっては経済性すら極端に異なるので、対立する意見も出やすく、地域性、特殊性に注意した議論が必要である。
なおこれらのオプションを評価する際、横軸にコスト、縦軸に削減可能総量であるポテンシヤルを低コストのオプションから積算していって、あるコスト追加でどこまで削減可能かを議論することが多い。
地域差などを明瞭に示せばこれを含めた統合的な最適解が求まり、AI、CDMなど地域を超えた共同実施の根拠を説明するものとなる。
またなかには経済性に問題がなく、実施すれば経済効果が十分あるといわれる対応策(たとえば大規模高効率発電などで、ノーリグレツト策とか、フリーランチとも呼ばれる)も存在すると考えられるが、現実にはやはり容易には実現されない。
その障害として制度的、経済的(イニシャルコスト)、経済リスクなどの要因が、特に発展途上国における削減策促進に絡んでいろいろと議論されている。
具体的には将来コストが不明確なことによる投資リスクや、短期的により投資効率のよい投資対象との競合などが大きな障害となる。
また単一のオプションで大きなポテンシャルをもつものはまれで、たとえ削減可能量が小さくても個々には効率のよいオプションも存在することが多い。
特に地域特性を生かした自然エネルギーなどにはその可能性が高く、細かくてもとにかく多数進めて落ち穂拾い的な対応の必要性も強調されている。
数で稼ごうというもので、省エネ策などで一%程度の改善でも二0個も集めれば相当な効果をもたらす場合がある。
なおこのように多様なオプションを勝手に考えた場合の整合性を維持するために、全体としての物理的、総合的な効果を考慮した最適な政策、規制の検討の必要性なども指摘されている。
技術的対応策それぞれの特徴と問題点このような現実の削減策実施上の問題を別として、技術的、あるいは物理的にこれを防ぐためのオプションはIpcc、SARなど多くの場で議論されてきた。
基本的には以下のような対応策のメニューが示される。
技術的対応策とは現実の経済性を超えて将来削減が必要となったときに、現時点で予想される範囲の技術ではたしてドラスティックな削減が可能かどうかを議論するものであって、経済性にも依存するポテンシャルをどこまで考えるかについては議論も多い。
しかし少なくともあまり無理な期待をせずにどこまで削減可能かといった議論は重要であって、これを技術的な意味で評価した代表的な例がSARであるといえる。
以下その流れに沿って各対応オプションの特徴と問題点、特に経済性とポテンシャルについての議論を要約する。
国間効率化化石燃料消費、主として燃焼による熱エネルギー取り出しにおける高効率化で、同一エネルギーサービスを受けながらその燃料消費を低減するオプション、技術に強く依存する。
現在、先進国では電力エネルギーの需要がますます増大しているが、将来は発展途上国でも需要が拡大するとみられている。
その変換効率には大きな格差があり、改善技術も相当程度進歩しており、また燃料電池などさらに技術による効率向上の可能性がみられ、電力変換の高効率化は質的、量的に最も改善余地が大きい部分と期待されている。
またシステム的対応なども含まれ、欧米など寒冷な地域で広く期待されるコージェネレーション(熱電併給)等も重要な対象とされる。
基本的には高効率化は「ノーリグレット策」であって、発電に限定してもその最新技術の効率は一部途上国に現存するそれの倍程度まで改善されている。
さらにコージェネを考慮すればCO2排出量は半減可能であり、確立された技術としてきわめて効果的である。
反面、付帯インフラ整備を含む大きな初期投資が必要であり、特に発展途上国における対応においては資金面の問題が温暖化防止のむずかしさ深刻である。
またこれとは別に高度の技術を要する場合にはその技術維持の問題なども指摘されている。
燃料の転換(低炭素燃料への転換)石炭|石油|天然ガス|原子力|再生可能エネルギー源(バイオマス)の順序による炭素含有量の少ない燃料への移行。
これは現在経済性がほぼ桔抗している化石燃料聞の移行と、さらにドラスティックにCO2排出削減の可能性の高い原子力、再生可能エネルギーに分離して議論する必要がある。
これらは単にその物理的特性、技術背景が異なるばかりでなく、その経済性をはじめ、エネルギー資源量枯渇性の問題、利用可能密度の問題、長距離輸送可能性などに本質的な差があるため、同列に論じにくいところがある。
このうち、化石燃料内での転換は、一般には大気環境改善などの副次効果がある。
取扱い技術、イニシャルコストの増大、特に輸送、分配インフラが複雑になるが、すでに多くの国で大量に利用されており、技術的にも経済的にも競争力があるとみられている。
このうち石炭から天然ガスへの転換でCO2排出は四0%程度削減可能とみられている。
しかも大気環境の改善という、より緊急課題である地域環境の改善のためにも効果的であって地域によっては現在急速な変換が進められている。
その結果として新たに大量の資源消費を招くために資源量の見通しが不明確であること、また生産が偏在して天然ガスなどはその輸送に技術とコスト、エネルギー消費を伴うなどの問題も指摘される。
特に賦存量のきわめて大きな石炭から天然ガスに切り替えるという方法は資源量の点から最終的な解決策としては期待しにくい。
また化石燃料全体においてその産出地域の政治的不安定性なども問題となるが、これはエネルギー保障の問題である。
これに対して再生可能エネルギー、あるいは自然エネルギー、すなわち太陽エネルギー起源の各種エネルギー(化石燃料など超長期的蓄積を除く)は究極的に持続可能で、基本的にCO2ゼロ排出、しかもほとんどのものが地域環境に対しても好ましい特性をもつことから、この気候変動問題の最終的な解決策であるという期待が大きい。
その反面ですでに述べたように密度の薄い太陽エネルギーをきわめて高い密度で利用(取得、濃縮、変換)するためには大量の資源、資材、マンパワーの投入が不可欠で現在の低コストの化石燃料採取利用とは競争できない。
また総量の問題が存在し、地域によっては相当広い範囲から集める必要があって、コストはもちろんのこと技術的な問題も残る。
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